今、心に悩みを抱えているあなたへ

心に響く珠玉のことば−その1−

私が変われば 世界が 変わる

If I change, the whole world changes.
 
 私の師匠、河野太通老大師の有名なおことばです。
「あの人はいいひとだけれど、こういうところが気に入らない」、「みんな同じことをしているのに、私だけが損をしている」。人間関係や、自分の境遇について、思い悩むことはよくあることです。
 そんなとき、どうすればその悩みから解放されるでしょうか。
「あの人の性格が変われば、まるくおさまるのに」、「行政の考え方が変われば、もっと住みやすくなるのに」などと、考えることがあるかもしれません。
 自分をとりまく環境を、快適に変えていきたい。しかし、これは大変なことです。相手は他人なのですから。たまたま望み通りになったとしても、やがてさらなる快適さを求め、新たな悩みの種をつくることでしょう。人間の欲望は尽きることを知りません。
 
 ある国の王様が自分の城にいて、外の世界を歩き回りたいと思いました。しかし、城壁の外は岩がごろごろしていて、とてもそのままでは歩くことはできません。
 王様は、「皮のじゅうたんを世界中に敷きつめれば、どこにでも行くことが出来る」と考え、家来を総動員してじゅうたんを敷きつめようとしました。けれど、城のまわりを少し敷くのがやっとで、家来も王様も疲れ切ってしまい、財産もすべてじゅうたん代に消えました。悩んだ王様はやがて病気になって亡くなってしまいました。
 その国に住んでいた一人の子供もまた、世界中を歩いてみたいと思いました。でもその子供は、王様のように、外の世界を変えようとは思いませんでした。「ボクには皮のじゅうたんを世界中に敷きつめることはできない。でも、自分の足の裏に皮を張り付けることならできる。そうすれば、自由にどこにだって行くことができるじゃないか」と、皮のじゅうたんをほんの少し切り取って、皮ぐつを作りました。その子供はそのくつを履き、世界中を自分の庭にして、どこへでも歩いて行ける自由を得ました。これは先師、山田無文老大師のたとえ話です。
 
 悩み事を解決しようとして、外の世界を変えようとしてもきりがありません。うまくいかず、悩み・恨みの炎が尽きることはないでしょう。しかし、自分自身を振り返ってみることは、難しいことではありません。そうすることによって、いつもの景色とまた違った新たな世界が目の前に広がることでしょう。物事に執著して、縛られていた私の心は解き放たれ、自由を得るのです。
 今、わたしにほんの少しの勇気と、発想の転換さえあれば。
「私が変われば世界が変わります」。
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