熊野曼陀羅第三十三番・近西国第七番 聖福寺の御詠歌
 熊野曼陀羅第三十三番、聖福寺の御詠歌について紹介させて頂きます。

 観音信仰としては、近畿地方に散在する有名な霊場を、順番を追って参詣する「西国三十三所観音霊場巡礼」がありますが、「近西国」というのは、そのミニ版で、白浜から南部までの観音霊場巡礼コースです。聖福寺はその第7番の札所にあたり、千手観音菩薩をおまつりしております。

 「松尾山(まつおざん)」は聖福寺の山号です。昔から聖福寺の境内には松が多く植わっていたところからこの名前が付けられたのでしょう。

 ちょうど季節は冬の今頃でしょうか。聖福寺の境内から吹き下ろす一陣の風は凛として厳しく、その風に乗って大鐘の音がどこまでも響いていく。

 「山のあらしも寒からで」、「寒い」は同時に、「澄みきった」禅寺特有の清々しさをあらわしています。

 「鐘のひびき」は仏法の喩えであります。聖福寺にも脈々と伝わる釈尊の悟りは凛として厳しいものであり、毎日夕方についている昏鐘の響きはそのまま仏法として人々の心にしみこんでゆく、そういう情景を詠ったものです。

 また、ここでいう「鐘のひびき」は昏鐘にかぎったわけではありません。皆さんが大晦日の時に聖福寺においでになってつく除夜の鐘の音もまた仏法、観音講・御詠歌をお勤めする際に鳴らす鐘の音もまた仏法として、あまねく天下に広がるのです。

 「よそに聞こえて」というところが大事であります。いくら尊い仏法でも、内にこもって世間に広まらないようでは困ります。聖福寺本堂の木版写真では「よそに聞こえじ」とも読めますが、ここはどうしても「よそに聞こえて」でありましょう。

 そして、その天下に広がる「鐘のひびき」を聞いた時、我々は、川のせせらぎがそのまま釈迦の説法であり、山の緑がそのまま仏の体であり、「新年おめでとうございます」と交わす互いの声がそのまま仏の声であることに気付くのでありましょう。
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